派遣会社を通さないで直接雇用の打診をしてくるケースに注意してください。派遣期間が終了した後、派遣会社を通さないで直接雇用契約を結んだ場合、企業は派遣会社への紹介手数料を支払わずに済むのでコストがかかりません。しかし、これが発覚した場合には会社間でのトラブルに発展します。そもそも労働者側にはなんのメリットもないですし、このような打診をしてくるところは信用できないので断りましょう。
紹介予定派遣の派遣社員が直接雇用になると、派遣会社は紹介手数料をもらえます。大体年収の2~3割ほどの場合が多いようですが、この手数料を欲しいがために辞退の意思があるにもかかわらずしつこく説得して半ば強引に入社をすすめられる場合があります。これは派遣会社の利益だけを優先した行動なので、その職場が合わないと感じるのであればはっきりと断りましょう。
紹介予定派遣は直接雇用を前提としたものですが、雇用形態についてトラブルになるケースがあります。直接雇用というのは正社員以外の契約社員なども含まれます。そのため、正社員になることを想定していたのに、実際には契約社員での採用だったということもあり得ます。こちらが勘違いしていただけなら仕方ありませんが、契約内容が変更になる可能性もありますので、雇用形態の確認を必ずしておきましょう。
稀なケースではありますが、条件の変更を求められることがあります。紹介予定派遣から正社員になるまでには、契約を2回締結する必要があります。最初は派遣会社と企業間で派遣就業の契約書が作成され、その後直接雇用が決まった際に新たな契約書が作成されます。しかし、それまでの間に企業側の都合で給与が下がるなど、条件の変更を求められるケースがあります。
紹介予定派遣の派遣期間は最長で6ヵ月ですが、契約の更新が禁止されているわけではありません。つまり、3ヵ月契約×2回でもOKなのです。しかし、派遣先の業績不振や調整不足を理由に6ヵ月を超える派遣期間の延長を打診されるケースがあります。これは禁止されているので、その話をされたら断りましょう。また、派遣受入期間の制限を逃れる意図で打診してくる悪質なケースもあります。このケースでは直接雇用の話自体をうやむやにされてしまう可能性が高いので注意してください。
上記以外にも、直接雇用後の有給休暇について派遣期間を勤務期間に入れるのか、派遣期間の社会保険加入の有無など、気にすべきポイントがあります。少々特殊な働き方なので細かい部分も確認しておきましょう。